MANDALAY STAR -ミャンマー民族音楽への旅-

ポレポレ東中野にて上映決定!

6/30 (SAT) ~ 7/13 (FRI) レイトショー

詳細は近日公開!

Introduction

ミャンマーはバングラデッシュ、インド、中国、ラオス、タイの5カ国に囲まれた多民族国家。
主要な民族は8つあり、少数民族も入れると135部族にもなり、そのうちビルマ族が70%を占める。
そして、マンダレイはミャンマー第二の都市。
1885年、イギリスに併合されるまで最後の王朝、コンバウン王朝があった。
仏教文化と信仰の中心で700を超えるパゴダ(仏塔)があり、そのほとんどはミンドン王時代に造られたものである。
また、民族音楽が体系化され始めたのもこの時代あたりからである。
ロンジーという民族服を着て、顔にはタナカという日焼け止めをぬる。
初めてタナカを見た時はなんだろうと思った。

サインワインは大きな木枠の中に21個の音階あるタイコがぶらさがる、この地方特有の楽器である。
サインワインオーケストラの中心となり演奏において、コンダクター的存在となる。
第1作ではヤンゴンにおいて地元のヤンゴン芸術大学の先生達を中心に正統派の伝統音楽を録音した。
11グループで100曲レコーディングしたが、今回はマンダレーに住む一家の女の子が中心のサインワイン楽団の録音をした。
彼等は年間200日程、あちこちから呼ばれて旅をし寄進祭、お祭りなどで演奏をする旅まわりの一座、旅芸人である。
サインワインオーケストラの中にエレクトリックベース、キーボード、ドラムなどを取り入れて伝統音楽とポップス、ロックなど幅広く演奏する。
イギリスに植民地化された1885年頃よりピアノ、マンドリン、バイオリンなど西洋楽器などを自分たち風にうまく取り入れてサインワイン楽団の中で演奏してきた経緯がある。
ミャンマーの人達はパゴダの仏像の頭のまわりでピカピカ光るLEDを装飾するなど(これも初めて見た時はなんだろうと思った。)
何事にも余りこだわらずに取り入れていくようだ。
それがこの国の独自性を生んでいるのかもしれない。




Story

MANDALAY STAR

ヤンゴンの裏道から聴こえてきた読経が頭になぜかこびりついている。

ヤンゴンでサインワインを手に入れた。21個の音階のあるタイコ。
それを大きな風呂桶みたいな綺麗に彫刻された木枠にぶらさげる。
なにか宇宙船のような物体。
ミャンマー特有の楽器である。
ヤンゴンでは木の外枠は手に入れられなかった。
マンダレイでしか手に入らないと言われた。
それを探すのが、この旅のきっかけだった。

マンダレイの道は京都みいたいに碁盤の目になっている。
それでも少しはずれると目的地に到達するのは難しい。

右往左往してサインワインの工房にたどり着いた5人の家族がコツコツと働いていた。
そして、その後にふと立ち寄ったサインワイン楽団の一家がストーリーを先に進めてくれた。

ピューという女の子。
その子が歌って、サインワインをたたくのである。
これはいいなと思い、やがてピューの一座の録音をすることになった。
この映画はそんな話である。

むかし、寺山修司の天井桟敷が好きだった。
あの、オドロオドロしさが好きだった。
地方へ旅回りに出たピュー一座のテント小屋演奏を観てそれを久しぶりに思い出した。
太ったオバサンが座って歌っている。怠惰なかんじ。
男は壁にぶら下がった大きなゴングをゆっくとりフラフラしながらたたく。
舞台袖で化粧する女達。
キンパという噛みタバコを噛む男。
旅芸人の一座だな。

なぜかタイガーパームの臭いがする。

テント小屋は紙でできていた。
怪しく、綺麗でチープなテント。
テントの外側にはピカピカ点滅するオレンジ色の光。無数の電球。
ミャンマーではパゴダ(寺院)の仏像もピカピカ光っている。
ヒンズー寺院の像も光っている。
わかりやすい生命感とのコンタクト。
電圧はほぼ220ボルト周辺で漂う
。 木村威夫の映画美術の世界がここにもあった。

村の金持ちがお金をだして地元の人々を集めて寄進祭をしているのだ。
夕方から夜中の1時頃まで、ピュー楽団はそこで演奏をする。
伝統音楽とポップス。
サインワインとエレクトリックベース。
伝統楽器とロック。
洗練とカオス。
トラデショナル音楽とアイドル。
そうか、彼女は「トラッドアイドル」なんだなと思った。
ピューが皮ジャンを着てよくあるかんじのロックを歌う。
岸野雄一が「こういう女、よくいるんだよな」と言った。
その通りである。そう思う。
「これはただの空想。これは夢。
すぐに消えてしまうただの夢。」
その歌詞が最後までこびりつく。

コメディアンがいて盛り立てる。
クレージーキャッツみたいだ。
ドリフの頭に金ダライが落ちてくるのと同じようなシーン。
子供の頃、土曜の昼にやっていた寄席の世界。
牧伸二がいてデン助がいた。
ここにはまだ、忘れられた昔の素直な笑がある。
昭和のニッポン。
今、世界は急速に動いているのに。。。

川端 潤(監督)








CAST/STAFF

MUSICIAN

Pone Nyet Phyu(主人公の女の子)
Ko Aung Myo (父)
Daw Win Tin (母)
Nanda Aung Myo (サインワイン 歌_弟)
Ko Lin
Ko Aung Ko Min(チー)
——————————(キンパの男)
Ko Tnet Naung Win
Ko Pyae Phyo(ドラム)
Ko Myo (フネー)
Ko Aung Tan Lin(ドラム&タイコ)
Zoy Yor Aung(コメディアンの息子)
Ma Maw (Sisters)
——————————
——————————
Ko Bo Win(サイイワイン_ポー)
Ko Kyi Soe(チー_ポー)
Sein Du Won(サインワイン_オーナー)
Ko Sone Nyo(歌 コメディアン)
Ko Tnet Zaw(人でない人)
Ko Myo Than(息子の受賞話した人)
Ko Bo Naing (スィーワー・ヤバイ目の人)
Win Sandar Bo (歌 従姉妹_女の子)



監督・音楽・プロデューサー  川端 潤

取材・撮影 万琳はるえ

翻訳 井上さゆり 他

字幕 皆川 秀


製作     エアプレーンレーベル /(株)プロジェクトラム
配給・宣伝  エアプレーンレーベル /(株)プロジェクトラム
2018年/日本/カラー/90分/ドキュメンタリー








Director

川端 潤プロフィール

東京生まれ
写真家、作曲家、映画プロデューサー

1986年に写真家、エド・ヴァンデル・エルスケンのアシスタント
自身の旅の写真集『ABSOLUTE ELSEWHERE』『NO MATTER WHERE YOU GO』『SO FAR』を出版


映画美術の木村威夫監督作品の音楽とプロデュース
 街      (内海利勝出演)
 馬頭琴夜想曲 (鈴木清順、山口小夜子出演)
 海を見つめて (深緑夏代出演)
 黄金花    (原田芳男、松坂慶子出演)

音楽を担当
 夢のまにまに    (2008年木村威夫監督作品_長門裕之、有馬稲子、宮沢りえ出演)
 名前のない女たち  (佐藤寿保監督作品)
 One Shot One Kill  (藤本幸久監督作品)
 アメリカばんざい  (藤本幸久監督作品)
 笹の墓標      (藤本幸久監督作品)


2015年にはBeauty of Tradition(ミャンマー民族音楽への旅)を監督、公開した。
また、自身のエアプレーンレーベルにてCDを制作・プロデュース(南博、内海利勝、ASA-CHANG,等)
実験音楽のイベントCINEMATIC VOICESをプロデュース。
キャンプと焚き火が好きである。








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