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A KING with a cold smile
-王様は笑わない-
10月11日(土)~
2025年10月11日(土)よりポレポレ東中野にて上映予定! 上映情報

『ラウェイを探して』

僕は2014年よりミャンマーの伝統楽器「サインワイン」を追いかけてきた。ひょんなことから、「ラウェイ」を知ることとなった。ラウェイは素手にバンテージを巻いただけで闘う格闘技であり、ほとんどルールがなく一見喧嘩みたいにも見えるが礼節もある。地元のお祭りなどで試合され、脈々と続き、いわば国技みたいなものかもしれない。試合の時は土着信仰のナッ神を祀り、ヤイという踊りをし、サインワイン楽団が闘いを鼓舞する。2004年、世界では知られていない未知の格闘技に臨んだ日本人たちがいた。(田村彰敏 山本武晴 新美吉太郎 若杉成次 の4選手)映画では田村、山本、大会プロデューサーの西良典、髙森拓也、ラウェイ世界チャンピオンのロンチョーと戦った寒川直喜に軍政下で困難だった当時の試合状況を振り返っていただいた。それと、最近のローカル試合も撮影した。製作中に再び軍政下となり撮影が一時止まりはしたがそれでも、ラウェイの謎と神秘に少しでも近づこうと試みた作品である。揺れる大地に1000年のラウェイの謎が解き明かされる。凄身の映像の一撃を!

川端 潤 (監督)



『ラウェイを追いかけて』

ミャンマーを旅した日々で祈りの声を聞かなかった日は一度もなかった。早朝から夜までミャンマーの人々の生活の中にはいつも祈りが会話に混ざって聞こえていた。パゴダは神様が手の届くところにいる場所だ。人々が、自分の生まれた曜日の神様や、願いを伝えたい神様のそばに寄り添っている。その穏やかな光景から、どんなに厳しい環境や状況の中でも、人々が守られているという確かなパワーを感じてきた。そしてこのパワーはミャンマーの人々の純粋な心が形づくる、「パゴダという宇宙空間」なのだと思えるようになった。2014年から小さなビデオカメラを持ってガイドのミンちゃんと撮影してきたミャンマーの伝統記録には、人々の諦めない強いまなざしと屈託のない親しみあふれる笑顔しか映っていない。旅中で偶然撮影することになった今回のラウェイを追いながら、私が見たものは「純粋な心」だった。ファイターたちの強靭な肉体と精神、そして忍耐がラウェイファンの心をまっすぐに掴んでいた。一方で、ルールの規制がほとんどないラウェイに挑んだ日本人格闘家たちのインタビューからは彼らの素直な気持ちと本音が語られた。「何が起きてもラウェイは消えない」タイムトリップの世界に紛れ込んだようにラウェイの旅を少しでも楽しんでもらえたらこんなに嬉しいことはない。

万琳はるえ (カメラ)

監督


川端 潤


東京生まれ。写真家、作曲家、映画プロデューサー。ドキュメンタリー『Beauty of Tradition』『MANDALAY STAR』監督。木村威夫監督作品の音楽とプロデュース担当。2025年に写真集『Darkness Tokyo』発売。

撮影


Marin Harue


キャスト


髙森拓也 (ラウェイを日本に紹介 子どもNGO『懐』)
西良典 (和術慧舟會 総師)
Win Zin Oo (ミャンマーラウェイジムオーナー)
Lone Chaw Gyi (元ラウェイチャンピオン)
田村彰敏 (2004年 ラウェイに挑戦)
山本武晴 (2004年 ラウェイに挑戦)
寒川直喜 (2009年 ロンチョーと対戦)
Tun Tun Min (元ラウェイチャンピオン)
西麟太郎 (格闘家)
Lethwei Fighters


スペシャルサンクス


Takuya Takamori (資料/写真/映像提供)
Hiroshi Soda (写真提供)
Sai Zaw Zaw (映像提供)
独立行政法人国立文化財機構 東京文化財研究所
和術慧舟會
Thut Ti Lethwei Club
Phoenix Myanmar Lethwei Club
Bungeling Bay
津田沼道場
田中塾
子ども NGO『懐』
Myanmar Lethwei Collection
Noi
ミンちゃん (コーディネーター)

ポレポレ東中野


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