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詩岩の中に閉じ込められている老女王、そして黒い装束の女。
物語のカギを握るのは『運命の赤いひも』。
赤いヒモを司る少女のような白い天使の踊り。
黒い装束の女は、洞窟の女王の分身、娘、または過去の自分.......。
華やかなカフェで熱心にヴァイオリンを弾く男に想いをよせる、黒い装束の女と街の女。
天使が踊るトーダンス、その時『運命の赤いひも』は託される......。
そして薄紫のショール…….。
白い天使の祈りは何を意味するのか。
ヴァイオリンを弾く男に赤いひもを結びつける天使、
その男の前で踊る黒い装束の女、
その時すべてー恐怖―を呑みつくしてしまう乳白色の洪水。
だれもいなくなった世界で一人残された女王。
悲しみにくれる老女王の恨みと嘆きの動きを表す赤い綱の運命的表情がとぐろをまいている。
全ては女王の過去の思いでなのか、夢なのか、それとも現実なのか。
イメージの連鎖による様々な解釈、観る人によって様々なストーリーが展開される。
渾沌とした映像のうねりそれはイメージの純粋な広がりを表現している。
そして美術監督ならではの色彩と、豊富な隠喩。
例えば、三色ねじり棒、薄紫のショール、赤いヒモ、天使の踊るトーダンス。
ストーリーと共に進行している音楽は、場面に合わせて、登場人物が歌い演奏したものだ。
クライマックスでは深緑夏代の『私の胸はからっぽなの』が、
まるで鎮魂歌のように流れている。

 

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